CD制作裏話 番外
皆さん、お盆休みはいかがお過ごしでしたか? 今日からはまたお仕事ですか 僕は入れ替わるように今日から3連休いただきます 八ヶ岳の家で少し涼んでこようかと・・・ さて、この「CD制作裏話」を書いていて最近色々とネットなどでブルースについて色々調べてるうちにどうしてももう一度読みたくなって通販で手に入れた本があった それがこれ⇒...
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さて、今日からはそれぞれの曲についての細かい説明をしていこうかな まず「EVERYDAY I HAVE THE BLUES」 この曲のバンド編成はリズムギター、リードギター、ベース、ドラムス まずはリズムギター これはエレキギターを直接レコーダーにつないで少しエフェクトをかけたがほとんどダイレクトな感じで録音した...
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そして2曲目の「STORMY MONDAY」 この曲の編成は リズムギター(アコギ)、リードギター(エレキ)、エレキベース、ドラムスだ リズムギターはあえてこの曲に透明感とアタックの鋭さを与えるためにアコギをそれもこの曲ではマイクで録っている ベースは基本的にはルート音を打ち続けるように、あまり歌わずビートをがっしり支える役割を徹底させた...
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3曲目の「TROUBLE IN MIND」 この曲は修子の前作アルバム「RECORD」にも収録されていた そのときは僕のアコギ1本だけのバックでカントリーブルースっぽいアレンジで作った それで今回は全く趣を変えてみようということにした 編成は リズムギター(アコギ)、リードギター(エレキ)、ウッドベース、ドラムス、それに隠し味としてキーボードを入れた...
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そして「SWEETHOME CHICAGO」 実はこのアルバムの中では一番アレンジに苦労した曲だ と言うのもこの曲、あまりにも多くのプレイヤーが演奏していていわば「手垢まみれ」な感じがするんだよね 仲田修子からのリクエストとしては「とにかくノリのいい曲にしてほしい」と 勢いだけでやっつけてしまうなら難しくはない...
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先日ここペンギンハウスライブに華麗にデビューした「番長」・・・当日彼女が弾いてたのが YAMAHA FG-150 というヤマハが1960年代に発売して今でも「伝説の名器」と言われる日本のアコースティックギターの”元祖”と言ってもいいギターだった...
View ArticleヤマハFG-150 (2)
まずは張ってあった弦をすべて外す エンドピンも抜いて、そしてブリッジ部分に埋め込まれている「サドル」を外す このときかなりキツくブリッジにはまっている場合もあるのだがこのギターのは少し隙間があるぐらいだった ブリッジから出ている部分をペンシルでマーキングしてから・・・今回は全体で1.5~2ミリくらいを削ることにした サドル部分は「牛骨」を使ってある...
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そして「St.Louis Blues」 この元々はジャズオーケストラ用に作られた「ブルース音楽」の曲をどういう風に料理しようか・・・これに関しては実はもう当初から僕の頭の中では決まっていた 「ジプシージャズ風のアレンジ」 そしてこの曲では電気楽器は一切使用しない・・・そう決めていた 今回のレコーディングにウッドベースの安威俊輔を起用したのもこの曲の構想が頭にあったからだと言ってもいい 編成は...
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「Baby What You Want Me to Do」 ジミー・リードの名作のこの曲はなるべくオリジナルの雰囲気に近づけようと思ってた しかし、アレンジについてはこの曲もかなり苦労させられた 安易に取り組むとかなり薄っぺらい陳腐なものになりかねない まず編成だが、リズムギター(eg)、リードギター(eg)、ベース、ドラムスというオーソドックスなもの...
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「Baby Please Don’t Go」 ほかの曲に比べると一番プリミティブなスタイルを持ったこの曲 8小節 でほぼワンコードのこの曲をどんなアレンジでやるか・・・これについてのプランは録音が決まった時点で決めていた 元々は素朴な2/2か4/4のリズムを1950年代にマディー・ウォーターズはシャッフルにして演奏していた そして僕はこの曲を8ビートでやることに決めていた...
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そして最後の曲「I Almost Lost My Mind」 この曲がこのアルバムのテーマと言ってもいいかも知れない 実際最初はこのまんま曲のタイトルをアルバムタイトルにしようと思ったのだけど、ちょっと長すぎるということでそこから抜いた言葉で「Almost Lost Mind」にしたのだ この曲の編成は リズムギター(eg)、リードギター(eg)、ベース(wb)、ドラムス、オルガン...
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仲田修子のブルースアルバムの録音もいよいよ最大の山場を迎えた ボーカルの録音は5月の下旬 2日間をかけて行われた 例によってペンギンハウスの営業が終了したあとの深夜から明け方にかけて・・・シャッターうを閉め冷蔵庫、製氷機、エアコン、換気装置、時計・・・店内にある音の出るものすべてを止めてリボンマイクを使って録音が始まった...
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今回のレコーディングではエンジニアとして仲田修子というボーカリストの底力とそこからさらにクオリティーの高さを求めるための意欲と努力に心底舌を巻く思いがした とにかく何がすごいかと言うとそれぞれの曲に応じて歌い方から発声法まで変えて歌うというボーカリストとしてのこだわりだ 曲ごとに説明してみよう 僕なりに感じた部分でだが 1)Everyday I Have the Blues...
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さて、昨日の続き 5)St.Louis Blues このアルバムの中では一番アコースティックスタイルの曲 ここでは「とくにシンプルに素朴に歌うようにした」との修子談 彼女のボーカルの特徴として「ビブラート」をほとんど使わないということがある...
View Articleチリも積もれば
いやあ・・・何というか 僕がこのホームページに書いてきた「ライブレポート」が昨日9月5日でついに1000回を迎えた 毎日ただダラダラとそんなに大したこともない文章を書きとめてきたわけで、これがどれだけ役に立ってるのかと思うと時々冷や汗が出そうになるのですが・・・ このレポートを書こうと思ったきっかけは僕自身の体験から来ている...
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編集者より これからお届けするのは仲田修子のオリジナル小説「ダウンタウンブルース」です これは去年の10月の初めから約一ヶ月にわたって連載されていたものです この小説は彼女が20代の頃実際に経験したことを元に書かれたほぼ実話のお話です 色々なものが混沌としてまだパワーがみなぎっていた当時の日本の東京の片隅で繰り広げられていたドラマ 今回ご好評だったこの作品を再上演させていただきます それでは...
View Article仲田修子;ダウンタウンブルース 2
私は中学の時、わりと成績が良かった。 ある日、友達の一人から、中学の時の同級生だった女の子が、アメリカのどこかの大学に留学したというのを聞いた。儲かっている寺の娘で、成績は中の下位のコだった。 私はその晩酒屋に行き、安い焼酎とタバコを買った。焼酎はびっくりする程まずく、仕方ないので水で薄めて、砂糖を入れて、それでも飲んだ。だんだん気持ちが悪くなってきて、おまけに目まいまでしてきた。...
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しかし、一体どうやればなれるのだろう?まず私は今でいうところのサラ金というのに初めて行ってみた。そこで三万円借り、工場を辞めた。 パン屋の赤電話から電話帳を見ながら色々なところへ手あたり次第電話してみた。 まず芸能プロダクション関係。どこも誰も相手にしてくれなかった。話を聞いてくれる人さえもほとんどいなかった。次に有名な企業。 「失礼ですが、どなたに御用ですか?」...
View Article仲田修子;ダウンタウンブルース 4
二ケ月目に入って二週間位した頃、新しく店にきだした大学生に耳よりな話を聞いた。 「俺の先輩が広告代理店で働いているんだけど」 「紹介して下さい、お願いですから」私はさっそくその先輩という人に、今でいうアポをとった。 その学生の先輩という人はまだ若そうで、気さくな人だった。私の話をけっこう真面目に聞いてくれた。...
View Article仲田修子;ダウンタウンブルース 5
オーディションの日、私は口紅を塗り、アイシャドウをつけた。化粧はそれだけだった。そして念のため、とんでもないミニ、を履いた、当時の女の子にしては背の高い私は、顔は十人並、そして脚は抜群という評価がわかっていたからだ。 オーディションは行われた…。男の人三人と女の人一人が聞いてくれた。私はジャズスタンダードの「サマータイム」から歌い出した…次にシャンソンの「ろくでなし」、その後二曲歌った。...
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